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3rdアルバム『Fauve』インタビュー

金子ノブアキが考える、曲の空気感を表現する方法「音がないところにこそ音楽は宿る」

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「このジャケットはある意味一番の禁じ手」

「Firebird – Special Exhibition with enra -」

 

──金子さんのソロ作品では、映像やアートワークなどヴィジュアルに対するこだわりも強いですよね。今度のツアーでは、最終公演でenraさんと共演するのもそうですし。

金子:enraさんはたぶん、みんな観たらビックリすると思いますよ。映像と音を作ってる花房(伸行/enra主宰)さんという方が、昨年末の僕のライブを観に来てくれたんです。そこでハナブサさんと「一緒にやりましょう!」ということになって、「やった! 伝わった!」と嬉しかったですね。たぶんライブに関しては、やってることがちょっと似てるところがあると思うんです。僕は映像を背負ってドラムを叩いてるんだけど、enraさんと同じように映像とシンクロさせて音楽を聞かせているし。そこを嗅ぎ取ってくれたのかなと。

──なるほど。ではアルバムのアートワークはどうですか?

金子:これはHatosさんというクリエイター集団が手がけてくれたんですけど、先に音源を聴いてもらって、そこから得たイメージで作ってくれたんです。クレジットを持ってきちゃうっていうこのジャケットは、ある意味一番の禁じ手(笑)。これはもう二度と使えない手法でしょうね。人によっては「デザインが間に合わなかったんじゃ?」と思うかもしれないけど(笑)。ブックレットにはHatosさんが作ってくれたロゴがあり、解説もしっかりある。ちょっと美術の解説書みたいですよね。アルバムタイトルが『Fauve』と言ってるぐらいですし(注:「Fauve」には「20世紀初期にフランスで起こった絵画運動のひとつ、フォービズムの信奉者」の意味もある)。紙質ひとつ取ってもそうだし、デジパックにしないでプラケース、しかも厚めのケースを使うところにもこだわった。全体のデザイン含めて本当にいいものに仕上がったと思いますし、彼らとはずっと一緒に仕事したいなと思いましたね。

「これぐらい追い求めないと失礼なのかなと思う」

──この『Fauve』というアルバムは音やヴィジュアル、すべての要素が見事に合致した、本当に稀有な作品だと思います。

金子:物事ってうまくピントが合うと、それによって浮力が生まれる瞬間があるんですよね。今回はまさにそれ。今の時代、せっかくアルバムを作れるんだったらこれぐらいやらないと、それこそ意味がないなと思うんです。海外には「もうアルバムを作らない」って表明しているアーティストもいますよね。ザ・プロディジーやロイクソップも「だって5、6年待たせて12、3曲じゃ足りないだろ?」って言ってますけど、それもその通りで。今がアルバムを作れるギリギリの時代なんだとしたら、作品性という意味ではこれぐらい追い求めないと失礼なのかなと思うし。今回はそこをいろんな人たちと共有できたので、本当にいい現場でした。PABLOがよく「俺たちは今どこに行っても戦える」という意味で「無敵感」みたいなことを口にするんですけど、本当にそういう感じ。その結果、本当にいい1枚に仕上がったし、例えば僕が明日死んでしまったとしても胸を張れる作品になったと思う。「金子ノブアキはどういう人だった?」という人にはこれを聴いて、「Take me home」のMVを観てもらえばいい。あの「Take me home」のMVを含めたものが、『Fauve』という作品なので。

──そういう意味では絶対にパッケージで触れて、聴いてほしい作品だと思います。そしてアルバム発売後にはツアーも始まりますが、アルバムを立体的に楽しめるという意味でも非常に楽しみです。

金子:MVが生々しい映像なのは、動くとこうなるよというライブへの呼び水でもあるわけで。今回は座席のある会場を回るので、さらに演出も楽しんでもらえるかな。昨年のツアーはライブハウスを回ったんですけど、地方に行ったら数百人キャパの会場で、ギュウギュウな中でライブを観てもらうのも申し訳ないなという気持ちになって。だからツアーが終わった瞬間に「これは椅子があったほうがいいね?」とスタッフに話したんです。

──それで今回は全会場座席指定になったんですね。映像と同期させたライブを楽しむという意味では、座席指定が合ってる気がします。

金子:そうですよね。だから今回ようやくあるべきところに行けるのかなと思ってます。一期一会でそのときのコンディションとかいろいろあるとは思うけど、絶対にいいものにするから、そこで自分の中からいいものが分泌されて、大事なことを一瞬でも思い出してくれたらなって。シーティングは相当居心地が良いと思うので、すごくリラックスして楽しめるんじゃないかな。

(取材・文=西廣智一)

■リリース情報
『Fauve』
発売: 2016年5月11日(水)
価格:¥2,500+税
M1. awakening
M2. Take me home
M3. Tremors
M4. Garage affair
M5. Firebird
M6. blanca
M7. Lobo (Album ver.)
M8. Icecold
M9. Girl (Have we met??)
M10. dawn
M11. The Sun (Album ver.)
M12. fauve

■ライブ情報
『金子ノブアキ Tour 2016 “Fauve” 』
チケット(全席指定):各地4,500円/東京のみ5,000円

6月2日(木)
会場:金沢市民芸術村 パフォーミングスクエア
OPEN/START:18:30/19:00
問) FOB KANAZAWA 076-232-2424

6月3日(金)
会場:福岡イムズホール
OPEN/START:18:30/19:00
問) KYODO NISHI-NIPPON 092-714-0159

6月13日(月)
会場:大阪Akaso
OPEN/START:18:30/19:00
問)GREENS 06-6882-1224

6月14日(火)
会場:愛知県芸術劇場小ホール
OPEN/START:18:30/19:00
問) SUNDAY FOLK PROMOTION 052-320-9100

6月16日(木)
会場:東京EXシアター
OPEN/START:18:00/19:00
本公演限定で“enra”とのコラボレーション実施
問) SOGO TOKYO 03-3405-9999

『GREENROOM FESTIVAL ‘16』出演決定
5月21日(土) 横浜・赤レンガ地区野外特設会場
Gallery Stageで14:15より出演

■映画出演情報
6月25日(土)[東京]ユーロスペースより全国順次ロードショー『スリリングな日常』

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