嵐 二宮、Hey! Say! JUMP 山田、Sexy Zone 中島…実写化作品で個性発揮したジャニーズメンバー

 ジャニーズメンバーたちが出演する人気アニメ・漫画の実写化作品が急増している。人気作品を実写化するにあたり、世間一般からの評価は賛否両論あるだろう。しかし、ジャニーズメンバーが実写化することによりプラスされる面白みもあるのではないだろうか。今回は「ジャニーズメンバーだからこそ引き出された実写化の面白み」について考えてみたいと思う。

『GANTZ』嵐 二宮和也

realsound-arashi.jpg
(C)タナカケンイチ

 累計発行部数2000万部以上を誇る人気漫画作品『GANTZ』は、2011年に実写化された。その主人公・玄野計を演じたのが嵐の二宮和也である。この映画は原作と大きく違うことで話題になったが、それでも世界観をまとめ上げられていたのは、俳優陣たちの演技力があったからだと思う。そして、二宮も主人公・玄野の心理を絶妙に表現していた。例えば、ヒーローを演じるシーンだ。主人公・玄野は“ヒーロー願望”のようなものを抱えているのだが、実際には至って平凡な男性。しかし、ガンツのミッションを行なっている時と、ヒロイン・小島多恵の前だけでヒーローを“演じる”ことができるという心理がある。その、“演技がかった感”を表現する二宮の演技は類を見ないほど見事であった。決して大げさではなくかすかな違和感程度の演技なのだが、それを演じ分けられる二宮は流石といったところだ。数々の有名監督たちから評価を得ていることもうなずける。繊細な演技力を持った二宮が主人公を演じることで、原作とはひと味違いつつも新しい『GANTZ』が楽しめたのではないだろうか。

『暗殺教室』Hey! Say! JUMP 山田涼介

realsound_jump9th.jpg
(C)タナカケンイチ

 人気漫画家・松井優征による作品『暗殺教室』が実写化され、主演として潮田渚役を演じたHey! Say! JUMPの山田涼介。2015年に公開された第1作は興行収入27.7億円のヒットとなり、2016年3月25日から公開された第2作もまもなく興行収入29億円に達すると言われているほどだ。そんな映画『暗殺教室』を盛り上げたのは、原作・潮田渚のキャラクターと山田自身がピッタリ合致していたことではないだろうか。小柄かつ中性的な雰囲気、無邪気な笑顔、ふと流す涙など、普段のアイドル・山田涼介と重なる部分がたくさんあるのだ。そこに、さらに潮田渚に近づけるための山田の演技や努力がプラスされ、“映画『暗殺教室』の主役・潮田渚”が出来上がっているのだと思う。実際にこの『暗殺教室』にて、山田が日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞したことがその証拠であろう。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる