ボビー・ギレスピーが語り尽くす、プライマル・スクリームのエネルギーの背景 「冒険に満ちた人生を送りたい」

プライマル・スクリームのエネルギーの源泉

「同じアルバムを2回は作らない」

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ーーそんなふうに、今なおロックし続けているプライマルの存在にはとても勇気づけられます。その秘訣は何なんでしょうか?

ボビー:僕たちはシリアスなアーティストなんだ。アートを真面目に考えている。僕とアンドリューは勤勉なんだ。スタジオを持っていて、週に5日は一緒に行くからね。だから今もこうしていられるんだと思う。それから僕たちは、オープン・マインドなアーティストなんだ。今日のアートに興味があって、若者たちのアートや、あらゆるアートに興味がある。過去にしがみついていないんだ。20年前と同じ音のアルバムは作らないしね。新しいアルバムはフレッシュで新しい音がする。僕たちは今を生きていて、過去を向いて生きている訳じゃないからね。同じアルバムを2回は作らない。そう、デヴィッド・ボウイみたいにね……デヴィッド・ボウイは僕たちにとって大きなインスピレーションだった。『ジギー・スターダスト』、『アラジン・セイン』、『ダイヤモンドの犬』、『ヤング・アメリカン』……『ステイション・トゥ・ステイション』、『ロウ』、『ヒーローズ』……アルバムを出すたびに彼は変わっていった。あの人は……彼が亡くなってしまって、今も本当に悲しいよ。

ーーはい。新しいアルバムの『★』も革新的でしたよね。

ボビー:それが、アルバムはアナログで買ったんだけどさ、まだ時間がなくて聴いていないんだ。君たちと話していたからね!(爆笑) そうでなくてもリハーサルもあったし。そう……彼はいつも未来を向いていた。音楽も大好きだけど、彼の何に一番インスパイアされるかって、アーティストとしての姿勢だよ。常に未来を向いていたからね。ファンを失うことも決して恐れなかった。ポップ・ミュージックというメディアを使って、自己表現を生涯続けていった人だったんだ。

ーーそうですね。では、そろそろ時間です。今日はありがとうございました! で、プライマルには今年の夏フェスあたりでそろそろ日本に来てくれないかなと思ってるんですが、どうでしょう?

ボビー:僕たちもそう思ってるよ。日本は僕たちみんな大好きな場所だしね。日本にはもう25回以上行ったんじゃないかな。初めて行ったのは1990年だった。それ以来、プライマル・スクリームと日本のみんなとは密接につながってるから、本当に早く行きたいと思ってるよ。まだアジア方面へのツアーは決まっていないけど、できるだけ早くね。

ーー楽しみにしています。今日はどうもありがとうございました!

ボビー:こちらこそありがとう! バイバイ!

(取材・文=青木優)

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プライマル・スクリーム『CHAOSMOSIS』

■リリース情報
『CHAOSMOSIS』
発売:2016年3月16日
価格:¥2,400(税抜)
1. トリッピン・オン・ユア・ラヴ
2. (フィーリング・ライク・ア)デーモン・アゲイン
3. アイ・キャン・チェンジ
4. ワン・ハンドレッド・パーセント・オア・ナッシング
5. プライヴェート・ウォーズ
6. ホエア・ザ・ライト・ゲッツ・イン
7. ホエン・ザ・ブラックアウト・ミーツ・ザ・フォールアウト
8. カーニヴァル・オブ・フールズ
9. ゴールデン・ロープ
10. オータム・イン・パラダイス
11. ホエア・ザ・ライト・ゲッツ・イン(U-Bahn zum Hansaplatz Remix)
・日本先行発売
・日本盤ボーナス・トラック収録
・歌詞・対訳・解説付
・初回仕様:紙ジャケット

http://www.sonymusic.co.jp/artist/PrimalScream/

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