GLIM SPANKYが見据える“普遍的な音楽”「要らないものは削ぎ落とし、何をしたいかをハッキリ言う」

「キッズの視点って、すごく純粋で正直」（松尾）

――なるほど。これから集まっていこう、一致団結しようという気持ちの表れだったんですね。そんなメッセージも強い3曲目「BOYS&GIRLS」はシャッフルビートの楽曲ですが、意外にもGLIM SPANKYってこれまでシャッフルビートの曲がなかったんですね。

亀本：レミさんの声が「ジャニス（・ジョブリン）みたい」って言っていただけてるんですけど、ブルースやジャズにありがちなシャッフルって今まで作ってこなかったんですよね。だから、あえてやってみようかなというチャレンジでした。

松尾：ただ、日本語を乗せる前提で考えたとき、どうしてもブルースやロックに寄せると演歌のコブシみたいになりがちで。海外ではピンクやテイラー・スウィフトなど、最近のポップスでシャッフルを使うことが多いし、そういう方向でやったら面白いんじゃないかと思ったんです。

――確かに、日本語でシャッフルビートを使うポップスって、歌謡曲っぽいものが多い気がします。そこにロック色を残しつつ、攻撃的な歌詞を乗せたのは新鮮でした。

松尾：たとえば、テレビで政治家がゴマかしたようなことを言ってるのを見て、知識のない子どもでも「なんかイヤだな」って思うように、キッズの視点って、すごく純粋で正直なんですよ。それを自分は忘れちゃいけないし、子どもながらに持っていたはずの反抗心、反骨心みたいなものを歌いたくて。大人でもそういう部分は出していいし、色んなところで「ちくしょー！」って思っている人に響けばいいなということで作った曲です。

――ここまで話してきて、ポップスとロック、大人と子供、日本と世界のように、2人は上手くバランスを取ろうとしているアーティストなのかもしれないと感じました。ひとつの要素に寄せすぎないように無意識に調整しているというか。

亀本：僕に関しては、自分たちの音楽やバンドのことを客観視して「次に何をやったらいいのかな」と考えるのが、すごく好きで。あまり主観的になれないんですよね。今回はこういう曲を出したから、次はこういう感じを出して、このあたりの人に届けたいとか思ってしまう。でも、レミさんは「これが好きだから、これをやる」とか「こんなダサいことはやりたくない」みたいにハッキリとしているので、2人の性格を考えるとちょうどいいところに落ち着きやすいんですよね。

松尾：そうですね。全く真逆（笑）。私は「これが届くと思ったんだから、絶対に届くだろう」という直感で生きている人間なんで。亀本は亀本で、冷静沈着にものごとを見ているので、アウトプットされる段階の曲には、良いバランス感が備わっているのかもしれません。

（取材・文＝中村拓海／写真＝下屋敷和文）

■リリース情報
2nd Mini ALBUM『ワイルド・サイドを行け』
発売：2016年1月27日（水）
初回限定盤：CD+DVD ￥2,500+税
通常盤：CD ￥1,500+税

＜CD収録曲＞
1.ワイルド・サイドを行け（テレビ東京系『ゴッドタン』の2月期エンディングテーマ）
2.NEXT ONE（ブラインドサッカー日本代表公式ソング）
3.BOYS&GIRLS（トランスフォーマーフェス テーマソング）
4.太陽を目指せ（テレビ東京系『ポンコツ＆さまぁ〜ず』エンディングテーマ）
5.夜明けのフォーク

＜初回限定盤DVD収録内容＞
1.サンライズジャーニー
2.焦燥
3.MIDNIGHT CIRCUS
4.ダミーロックとブルース
5.褒めろよ
6.WONDER ALONE
7.リアル鬼ごっこ
8.NEXT ONE
9.大人になったら
10.さよなら僕の町

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ワイルド・サイドを行け 特設サイト

■インストアライブ情報
2016年1月30日(土) 21:00～　東京・タワーレコード新宿店
2016年1月31日(日) 16:00～　大阪・タワーレコード梅田NU茶屋町店
2016年2月7日(日) 13:00～　愛知・タワーレコード名古屋PARCO店

■ライブ情報
『“ワイルド・サイドを行け”ツアー』
日程：4月2日（土）名古屋 SPADE BOX
OPEN 17:30/START 18:00
価格：￥3,500(ドリンク別)

日程：4月3日（日）大阪 JANUS
OPEN 17:30/START 18:00
価格：￥3,500（ドリンク別）

日程：4月16日（土）恵比寿 LIQUIDROOM
OPEN 17:00/START 18:00
価格：￥3,500（ドリンク別）

オフィシャルサイト
http://www.glimspanky.com/
テレビ東京『ゴッドタン』
http://www.tv-tokyo.co.jp/god/