乃木坂46は悲しみからどう這い上がったか? 『紅白歌合戦』落選から出演決定までの1年間を振り返る

紅白の向こう側の世界へ

 いよいよ紅白出場を迎えるわけだが、もちろん『紅白』の向こう側の世界はまだ不透明だ。14thシングルの発売は発表されたものの、『4th Year Birthday Live』の延期が発表され、舞台公演『16人のプリンシパル』がどうなるのかも定かではなく、2016年の動きはまだあまり見えてこない。2016年以降、彼女たちは何に向けて走り、何が彼女たちには必要で、何が彼女たちを成長させてくれるだろうか。その果てに、今年のような全体の団結は維持できるのか。

 ここまで順風満帆な歩みではあるものの、真の意味で国民的グループの座をつかみ取るには、テレビという大きなメディアを制することが不可欠だし、そのためには爆発的なセールスのほかに、各メンバーがグループを超えて世間への認知をされることが重要だ。そう考えると、『紅白』出場は到達点ではあるものの、また坂の途中に過ぎないし、これからが本当の戦いになる。2016年の乃木坂46は、どのように変革しながら、“紅白の向こう側”の景色を見せてくれるのか。ひとまずは期待して見守りたい。

■ポップス
平成生まれ、音楽業界勤務。Nogizaka Journalにて『乃木坂をよむ!』を寄稿。

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