姫乃たま&ベルハー宇佐美萌が語る地下アイドルの裏側 「嫌いになる前に辞めなきゃと思った」

ブクドル・ユニオン第三回レポート

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 その後、話題は再び宇佐美の卒業に戻り、姫乃は「アイドルは、メジャーな人ほど、事務所との契約があったりするので、すぐには辞めれない」と述べるが、宇佐美は「わたし、契約してないんですよね」と暴露。続けて卒業の理由について「田中さんに『これ以上ベルハーにいると普通の世界に戻れなくなる』と就職を勧められたから」だと説明すると、姫乃は「就職も大事だけど、アイドルは今やめてしまうともうできない。どうやって踏み切ったのか」と尋ね、宇佐美は「今もやりたい気持ちが9割だけど、嫌いになる前に辞めなきゃとも思った」と正直な気持ちを明かした。また、“承認欲求”についての話では、宇佐美が「わたしのソロパートを使っていかに目立つか、みたいなことを考えていると思う」と語り、宇佐美のファンを中心とした笑い声が客席から起こった。

 トーク終盤、岡島が姫乃に対し「活動としては色々なことをしていますが、この一冊を書いたことで、姫乃さんは地下アイドルを背負うことになる。これからどうしていくのでしょう?」と質問。これに対し、姫乃は「就職せずに地下アイドル一本に絞ったら、今のところ生活できているので、みんなが許す限りはこのままでいようと思います」と今後の活動について語った。また、最後に姫乃は「私自身と私の書いていることだけが、地下アイドルの全てではないことを強調していきたい」と語ると、宇佐美は「どうやったら本を書けますか? 私も書きたいと思った」と、自身にも執筆願望が生まれたことを告白し、トークは終了した。

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 姫乃はその後のライブで、ユルいダンスと艶のある歌声を武器に、カントリー調の「健康な花嫁」、年上男性への恋心を歌った「42歳」、町あかりが提供した「たまちゃん!ハ~イ」のほか、長く歌い続けている楽曲「ねえ、王子」、最新作『僕とジョルジュ』のリードトラックである「恋のすゝめ」を披露。書き手・アーティストとしての両側面を見せつけるイベントは、盛況のなか幕を閉じた。

(取材・文=中村拓海)

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