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嵐の最新アルバム『Japonism』の壮大な物語

嵐は“日本らしさ”をどうアップデートしたのか? 柴 那典が『Japonism』全曲を徹底分析

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04. Don’t you love me?

Vocal:Jun Matsumoto
作詞:wonder note, paddy
作曲:takarot, wonder note
編曲:石塚知生

 松本潤のソロ曲。このあたりから、実はアルバムに“外から見た日本”とは別のもうひとつのサウンド・コンセプトがあることがわかってくる。それは「80年代歌謡曲」ということ。ソウル・ミュージックやフュージョンを取り入れつつ、耳馴染みのいいメロディと融合させたサウンドだ。具体的には、この曲のシンセベース、オーケストラル・ヒット、そしてホーン・セクション。いずれも、あえて懐かしい音色とアレンジを選んでいる。

05.miyabi-night

作詞:Macoto56, AKJ & ASIL
作曲:AKJ & ASIL
編曲:A.K.Janeway

 「心の空」同様、三味線や尺八などの純邦楽の楽器をフィーチャーしている。この曲もやはり「和楽器をフィーチャーしたダンスナンバー」をコンセプトにした曲と言っていいだろう。作曲はAKJ & ASIL、編曲はA.K.Janeway。基本的には嵐の楽曲を中心に手掛けている職業作曲家で、アクの強い「心の空」に比べても、展開の多い曲調を軽快なスムースなダンス・ナンバーにまとめている。

06.三日月

作詞:youth case
作曲・編曲:A-bee

 アルバムの中でも白眉の一曲。アコースティックな楽器とエレクトロな電子音を同居させたフォークトロニカのサウンドに、やはり「和」のテイストを混ぜあわせている。作曲を手がけたのは日本のプロデューサー/DJ、A-bee(アービー)。彼自身の作風も、切なくも繊細で美しいエレクトロニカを得意としている。アニメの劇伴やCMのサウンドも手掛ける実力派のクリエーターだ。

A-bee / Arch from HIKARIST

07.Bolero!

作詞・作曲:SAKRA
編曲:Slice of Life

 この曲はアルバム全体の流れからすると、かなり異色。「Bolero」というのはスペインの民族音楽のことだが、曲調自体はボレロとは全く関係ない。ラテンのテイストはあるが、ビートの基盤は南米のサンバ。そのBPMをかなり速くして、デジタルなシーケンスとドラムンベースの要素もうっすらと忍ばせ、最後は太鼓の乱れ打ちでお祭り感を増している。そして、大きな特徴となっているのは曲展開の激しさだ。Aメロでのいきなりの転調から、Bメロでのブレイク、キメのフレーズが強力なサビから、曲後半にかけても次々と場面が転換する。このせわしなさと情報量の多さは、非常に今の時代のJ-POPらしい。

08.Mr. FUNK

作詞:youth case
Rap詞:Shigeo
作曲:Ricky Hanley, Daniel Sherman
編曲:metropolitan digital clique

 相葉雅紀のソロ曲。タイトルの通りファンクな曲調なのだが、松本潤のソロ曲「Don’t you love me?」と同じくアレンジにはやはり80年代テイストが漂う。特徴的なのはヴォーカルのメロディに絡みあうようなホーン・セクションのフレーズ。BPM115あたりのテンポ感も含め、あくまで80sアイドル歌謡曲を経由した「和製ファンク」。前作『THE DIGITALIAN』の相葉ソロ曲「DISCO STAR」は「和製ディスコ」をキャラクタライズした内容だったが、この曲の作詞も同じくyouth caseが手掛けており、そことの連続性も感じられる。

09.暁

作詞:s-Tnk
作曲・編曲:三留一純

 大野智のソロ曲。これもやはり「和楽器をフィーチャーしたダンスナンバー」の並びに連なる一曲だ。メロディも特徴的。七五調の言葉がハマりやすいよう、Aメロやサビは基本的に5つの音符のフレーズの組み合わせで構成されている。作曲を手がけた三留一純は、スクウェア(現スクウェア・エニックス)を経て、ゲーム・ミュージックやアニメの劇伴なども手掛けてきたクリエイター。

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