嵐、“原点回帰”して目指すものは? 最新アルバム『Japonism』の「よいとこ盤」で鮮明になったコンセプト

 「日本よいとこ摩訶不思議」のカバーは、軽快なブラスサウンドと電子音が組み合わさった80年代色の強いサウンドで、少年隊のデビュー曲「仮面舞踏会」(1985年)カップリング曲としてリリースされたオリジナル・バージョンとほぼ変わらないアレンジだ。そこに、昔話をモチーフにしたラップと和楽器のサウンドを加えることで、嵐らしさや『Japonism』らしさを表現した一曲に仕上がっている。

 「アラジャポ・トーク」は、「日本よいとこ摩訶不思議」に関するエピソードや『Japonism』収録曲の解説を約50分にわたり収録。そこでは、「『日本』を改めて自分たちの目で見て、自分たちを、『ジャニーズ』ということも含めて振り返ってみよう」というコンセプトでアルバムを制作したことや、その中でたどり着いた楽曲が、ジャニーズの先輩、そして原点ともいえる存在である少年隊の「日本よいとこ摩訶不思議」(作詞・作曲:野村義男)だったというエピソードを明かしている。嵐は『Japonism』のリリースをとおして、日本、そしてジャニーズを振り返り、それぞれの「よいとこ」を改めて見出すことを目指したのではないだろうか。

 昨年デビュー15周年を迎え、さまざまな活動を行ってきた嵐。今回の“原点回帰”を経て、彼らにどのような変化が起こるのだろうか。

(文=竹上尋子)

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