羽生結弦は“和”、浅田真央はジャズ! 各選手のフィギュア最新使用曲の傾向とは?

 今シーズンの使用楽曲の傾向として、まず上げられるのがミュージカル、オペラといった歌劇楽曲が目立つことだ。先シーズンから解禁されたボーカル入り楽曲の使用が定着してきたことにより、より使用曲の幅が広がったように見受けられる。先シーズン、羽生、無良崇人、村上佳菜子などが使用し、フィギュア界で“大ブーム”となった「オペラ座の怪人」にも言えるが、ボーカル入りだからこそ映える名曲が当然ながら歌劇には多く、振付師も積極的に採用しているようだ。

 また、羽生の“和”楽曲や宇野のダンスミュージックなど、これまで自身になかった世界観に挑む選手が多いのも今季の特徴と言えるだろう。今シーズンは2014年のソチ五輪と2018年の平昌五輪のちょうど狭間であり、だからこそ表現の幅を広げる冒険のできるシーズンでもある。来シーズンからは平昌五輪への本格的な調整に入る選手も多い中、今シーズンのチャレンジが平昌五輪に向け、ひとつのキーポイントとなってくるのかもしれない。

 前述した選手以外にも、今シーズンも見所満載なフィギュアスケート。気になったプログラムの楽曲について知っておくと、より選手のプログラムへの思いが伝わるはず。今シーズンも選手全員の最高の演技を期待したい。

(文=岡野 里衣子)

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