eyelisが考える、アニソンの表現論 「小難しいアレンジをしても、テレビのスピーカーからは聴こえない」

「絵コンテのシーンで印象的だったところを音に置き換えて作曲した」(増田)

――最新作『絆にのせて』は、どういう過程で作られましたか。

前口:この曲がエンディングテーマになっているアニメ『赤髪の白雪姫』のプロデューサーに楽曲を聴かせるため、3人で7曲を提示しました。3人で出したうち「これだ!」と思ってもらえたのが、増田さんの曲だったんです。

川崎:作ったものを私がラララで実際に歌ってみて、プロデューサーに判断してもらうという。そこから採用された楽曲に対して、しっかり原作を読み込んで歌詞を書きました。

――それぞれの楽曲で、クレジットに関わっていないメンバーが1人ずついるということで、その方に感想を聞いてみたいと思います。ますは「絆にのせて」について、前口さんの意見を聞かせてください。

前口:これは本当に増田さんらしいと思いました。オケの作り方からメロディ以外の楽器で使っているラインもそうだし、特にAメロ折り返しのピチカートっぽいフレージングは、僕には出せないジャジー感があります。

増田:絵コンテのシーンで印象的だったところを音に置き換えて作曲したんです。主人公の白雪は、しっかり芯を持ちながらも純粋さがあると思っていて、その芯をティンパニで表現しました。あとは王宮アニメなので、ラグジュアリーな感じを出そうと思い、ストリングスのピチカートを使ったりしています。

前口:そういうことなんですね。歌詞に関しては、かなり原作に寄せていて「さすが川崎さん」と思いました。ちなみに何回くらい直したんですか?

川崎:直し自体は、1、2フレーズくらいです。でも、書くときは3~4日ほど原作と一緒に寝てました(笑)。原作を読んで、歌詞を書いて、そのままベッドで一緒に寝て、起きてまた原作読んで……みたいな。

――では、川崎さん。「銀世界」についての感想をお願いします。

川崎:私のなかで、この曲はロックなんです。自分ではあまり歌いませんが、高校生のころはバンドが好きでライブに行ってはダイブしている時期もあったので、このタイミングでこういう曲を歌えて、すごく気持ちよかったです。

前口:仮歌のときに聴かせてもらいましたが、ロックな巻き舌で、ノリノリなのが伝わってきました(笑)。この曲は「エンディングだから大人しい曲」という固定観念を飛ばすような曲を作ろうと思って出来たものです。

――最後に増田さん。「僕は今」について聞かせてください。

増田:この曲をデモで聴いて、感動したのでリーダーに「すごいです」とメールしました。この世界観は、川崎さんのテクニカルなテンション感のある響きと、前口さんのアレンジの大人っぽい面が見事に反映されていて衝撃的でした。

前口:最初はエンディング用に作っていたので倍テンポだったのですが、この作品に収録するということで、テンポをミディアムバラード調にしました。

「やりたいことをやれるので、すごく気楽」 eyelisがクリエイターユニットとして活動し続ける理由とは?(後編)へ続く

■eyelis(アイリス)

サウンドクリエイターの川崎里実・増田武史・前口渉により結成され、2012年5月30日に、「らぶこーる」(中川かのん)、「God only knows」(テレビアニメ「神のみぞ知るセカイ」)、「本日、満開ワタシ色!」(桂ヒナギク)、「Break+Your+Destiny」(可憐GUY’S)など、メンバーが作曲・楽曲プロデュースした曲を集めたセルフカバーALBUM「PRE-PRODUCTION」でCDデビュー。
メンバー個々としてJ-POP、アニメソングなど幅広く楽曲提供をする一方、ユニットとしてアニメーション作品の主題歌などを担当。これまでに「CANT’ TAKE MY EYES OFF YOU」(「ハヤテのごとく!CANT’ TAKE MY EYES OFF YOU」OPテーマ)、「ヒカリノキセキ/未来への扉」(「神のみぞ知るセカイ 天理篇」主題歌)、「OUTLAWS」(「THE UNLIMITED 兵部京介」EDテーマ)のシングルをリリースしている。 ユニット活動開始から3年の2015年5月30日に新たな活動を開始。2015年7月から放送開始予定のテレビアニメ「赤髪の白雪姫」EDテーマがその第一弾となる。

公式サイト:https://whv-amusic.com/eyelis/

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