三代目JSB、新シングルがぶっちぎりのチャート1位に アフロジャック楽曲でダンス路線を邁進か

 ところで今さら言うまでもないことかもしれないですが、曲としてはタイトル通り夏に当て込んだデキのものであります。歌詞も「R.Y.U.S.E.I.」と同様にSTY氏が書かれ、とりあえずEXILE系らしい人類調和などを感じさせるデカい世界観の中に「夏」とか「サンセット」とか「果実」とか重要ワードが散りばめられて、薄着の季節にダンスフロアで密着する肌に期待できるものとなっております。

 しかし、こうして超ストレートな季節ソングを堂々と打っていくやり方というのも、やはり今では若干懐かしいノリを感じさせるところがあるわけです。全体として今作は日本の音楽シーンの古き良き王道パターンを現代にグッと立ち上げて見せようという気概すら感じます。そこがEXILE系というグループの姿勢や夏というテーマから受ける熱気とも相まって、非常にパワフルに聞かせてくれるものになっているのではないでしょうか。ただ。三代目はもともとバラード調もこなすしっかりとしたボーカルワークを推すグループだったような気もするのですが、それが「R.Y.U.S.E.I.」以降ちょっとアゲアゲ方面へと揺らいでいるのかなという気もします。ここまで売れた結果、ますますそっちに傾いていくかどうか、次作の出方に注目したいところです。

■さやわか
ライター、物語評論家。『クイック・ジャパン』『ユリイカ』などで執筆。『朝日新聞』『ゲームラボ』などで連載中。単著に『僕たちのゲーム史』『AKB商法とは何だったのか』がある。Twitter

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