AKB48渡辺麻友が語る、グループの特異性 「まじめにやることが正解な場所ではない」

 また、仕事の合間、渡辺はマネージャーから与えられた30分の時間を使い、表参道に買い物へ。渡辺はお気に入りの店に入ると「最近すごい癒しを求めるようになって。疲れてるのかなって…」と思わず本音を語るなど、素の渡辺を垣間見ることができた。続いて番組は、ドラマ『戦う!書店ガール』(フジテレビ系)収録現場で繰り返し厳しいダメ出しを受け、思い悩む渡辺の姿を放送。渡辺はこのことについて「ずっとAKB48にいるわけではないので、そうなった時には外の世界にひとりでやっていかなきゃいけない。だからアイドルっていうのは捨てたいなと思ってるんですけど、なかなか難しいですね」と、女優業とアイドルの狭間で揺れる心境を明かした。

 渡辺は同番組で、AKB48の評価体系についても言及。「AKB48は、まじめに、ストイックにやることが正解な場所ではない」と前置きしたうえで、「まじめな子が損をするような世界でもあるけど、私は絶対報われると信じて、諦めないでやってきた」と自らの進んできた道を振り返り、2014年の『37thシングル選抜総選挙』で1位になったことについては「今まで生きてきたなかで1番を取ったことがなかったので、人生で残してきたなかで1番大きなもの」と、ようやく手にした“1位”を大事そうに語った。

 しかし、『41thシングル選抜総選挙』の結果は、指原莉乃・柏木由紀に続く3位に終わってしまった。場面は再び総選挙翌日の朝6時に戻り、渡辺の口からは「何かもう、上位のメンバーが固まっちゃってて、次の世代に繋いでいかないとと思った。そのためにも、私が次のステップに進めるように、ちゃんと準備して力を付けないと」と、自身のことではなく、グループ全体を俯瞰した意見を述べた。最後に、番組スタッフから「生まれ変わってもアイドルになりたい?」と質問が投げられると、渡辺は「ならないかな、もう十分満喫できた。アイドルじゃない人生もやってみたいし、生まれ変わったら猫とか(笑)。自由でのんびりしてていいなって」と答え、番組が終了した。

 王道アイドル・渡辺麻友のストイックさと、その裏側にある素顔が明らかになった今回の放送。彼女はこれから、アイドルやソロ歌手、女優と多岐にわたる活動を通じてどこへ向かって行くのだろうか。

(文=向原康太)

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