卒業発表のSKE48松井玲奈 グループに残した功績と、今後期待される活動は?

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 また、その高いパフォーマンス力とともに、演技力や多趣味な一面でも大きな存在感を放っていた。

「先月上演されていた舞台『マジすか学園』では、ドラマ版でも評価の高かった破綻的な性格の女子高生・ゲキカラ役を務めています。舞台版のエピソードとして描かれた彼女の生い立ちをめぐるトラウマを見事に演じ切り、出演者の中でも群を抜いた舞台映えぶりをみせていました。『マジすか学園』は48ファン向けのコンテンツでしたし、グループの活動がメインだったため、松井さんはそこまで外部での演技の仕事が多かったわけではないですが、卒業後は彼女の志向や適性からしても演技の仕事がどんどん増えていくのではないでしょうか。また、彼女はこれまでもラジオなどでの安定したトーク力やバラエティでの振る舞いなどソロ仕事の際の利点も多く、その点でごく自然にひとりの芸能人・松井玲奈になる準備ができていました。それは彼女がアニメや音楽、鉄道、アイドルなど、さまざまな趣味について武器になるレベルまで掘り下げ、アンテナを張っていることの表れです」

 最後に、同氏は今後の松井について、卒業発表の流れを踏まえてこう推察した。

「彼女は今年の総選挙を不出馬で迎え、周りも何となく察することができるような空気をつくりながら、いわば段階的に卒業を発表しました。このゆるやかな発表の仕方は、長期的にキャリアを見据えている彼女が48グループでの活動あるいは卒業を、自身のキャリアにおける大きなピークにしすぎないというバランス感覚のあらわれのようにも見えます。彼女はAKB48という本体ではなく、姉妹グループのセンター格出身のメンバーとして全国的な知名度を獲得したのちに卒業していくメンバーということになります。姉妹グループのセンター格メンバーがグループを抜けた後に、全国区の芸能人としてどのようにキャリアを敷いていけるのかは、今後の姉妹グループメンバーにとっても指針になります。先日NMB48を卒業した山田菜々さんとともに注目したいですね」

 後輩たちが卒業後も新たな道へ踏み出せるよう、松井玲奈が新たな形のロールモデルとなることを期待したい。

(文=編集部)

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