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aikoが33枚目のシングル『夢見る隙間』で見せる、飽くなき音楽的冒険とは?

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西廣智一
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 aikoのシングルがここ数作、非常に面白いことになっている。特にデビュー15周年を迎えた2013年を経て、2014年からその面白みが増しているような気がする。この表現が正しいのかわからないが……とにかく“攻めて”いるのだ。

 思えば2014年5月にリリースされたアルバム『泡のような愛だった』も、ある意味では攻めのアルバムだったように思う。冒頭の「明日の歌」からロック色の強い楽曲が並んでいることもそうだし、歌詞の言葉数にしてもこれまで以上。そうそう、アルバム直前のシングル『君の隣』(2014年1月発売)には、ライブ映えのするロックチューン「舌打ち」も収録されてたっけ。

 しかし、アルバム『泡のような愛だった』以降のシングル……昨年11月発売の『あたしの向こう』と、今回の主役である『夢見る隙間』の攻め方は上記の作品群とはちょっと違う。サウンド的に攻めだった『泡のような愛だった』までの流れから一線を画し、『あたしの向こう』以降は音楽的に攻めまくっているのだ。

 シングル『あたしの向こう』ではカップリング曲「ハレーション」で過去に「三国駅」「嘆きのキス」などを手掛けた吉俣良が参加したほか、表題曲のアレンジはボカロ界隈で知られる音楽ユニットOSTER projectが担当。もう1つのカップリング曲「ドライヤー」ではさまざまな映画やCM音楽で知られる川嶋可能がアレンジを手掛けた。王道感あふれる「ハレーション」のみならず、軽快なピアノロック「あたしの向こう」、JELLYFISHやBEN FOLDS FIVEにも通ずるパワーポップ「ドライヤー」からはデビュー15周年を経てもなお、音楽に対して貪欲なaikoの気概が感じられる。

 そして前作から5カ月ぶりに届けられる通算33枚目のシングル『夢見る隙間』。最初にこのタイトルを目にしただけで、ファンなら思わずガッツポーズを取ってしまうのではないだろうか……そんな「これぞaiko」と呼べるようなタイトルだ。さらに、個人的にはカップリング曲「さよなランド」のタイトルを見たときも、同じようにガッツポーズを取ってしまったことをお伝えしておく。そんな、冴えまくったタイトルの並ぶこのシングル、音楽的にもガッツボーズ取りまくりの1枚に仕上がっているのだから、終始ニヤニヤが止まらない。

     
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