セカオワSaori、メンバー内での制作バランスについて本音 「2人を前にしていると自信を保つのが大変」

 番組後半では、「第82回NHK全国学校音楽コンクール」中学校の部の課題曲になった「プレゼント」について特集。街頭アンケートでは同曲の歌詞についてグッと来た部分を調査し、3位に<何も知らずに知ろうともしなかった人のこと どうして「嫌い」なんて言ったのだろう 流されていたんだ>が挙げられた。アンケートではその理由に「この人嫌だとか友達から訊いたりして、その人のことを見ないで嫌いって思ったことがあったから」「見た目が怖くても純粋な子は要るし、受け入れてくれる人もいるから」といった意見が飛び出し、これを受けた作詞担当のSaoriは「今でも思うけど、パッとニュース見てこの人嫌いとか言われる立場だし、ネットが普及していて人の言葉がすごく入ってくる。自分が本当に何を思っているのかを見失いやすい状況にあると思うので、そういうことを考える機会になれば」と、問題提起した。また、Saoriの書く歌詞について、Fukaseは「Saoriちゃんらしさが5作目にしてどんどんでてきている」と語ると、Saoriは「1文字も書けないのに疲れるという日が続いて、つらい時期はあった」と、制作期間中の悩みを告白した。

 アンケートの2位には<ひとりぼっちにさせないから大丈夫だよ その言葉返せるように強くなりたい>というフレーズがランクイン。10代女子からはその理由について「いじめられてた時に一人なのかと思ったけど、友達に助けられて、『一人じゃない』と思ったから」という体験談が寄せられた。Saoriはこのフレーズについて「いじめられたり友達が出来ない幼少期を過ごしていたんですが、中学時代にFukaseに出会って『大丈夫だよ』って言ってもらって、それから一緒に過ごしてて、私にとっては初めて居場所ができた時の話」と語り、Fukaseは「あれ、俺の話なの? なんか恥ずかしいです」と照れ笑いをした。

 また、Saoriはバンド内に作詞作曲を手掛けることが出来るメンバーが3人いることについて「毎日作詞作曲ができて、クリエイターとしても先輩である2人を前にしていると自信を保つのが大変。嫉妬もすごくあるし」と、本音を吐露。これに対し、常にSaoriと悩みを共有しているというNakajinが頷くと、Fukaseは「俺には話してくれない。仕事の悩みはこの二人で解決しているみたいで…」と寂しそうに語った。

 そしてアンケートの1位には<いま君のいる世界が辛くて泣きそうでも それさえも「プレゼント」だったと笑える日が必ず来る>が輝き、「学校で一人でご飯を食べる期間があったけど、今思ったら考える時間が取れて、自分を保つ勉強が出来たのかも」という意見が紹介された。Saoriは同フレーズについて「中学生の自分に送ってあげたいと思って書きました。今でも思うことがある」と語ると、Nakajinは「活動していく上で辛いことは大人になってもある。でも、それを乗り越えるとプレゼントの様に成長できる」とこの詞を補足。Fukaseは「この詞って、“乗り越えて書いてる”よりも“乗り越えてないときに書いた”って感じだよね。苦しいことが全くないとかって辛いじゃないですか」と、自身の世界観を語った。

 番組の最後にはSEKAI NO OWARIメンバーが見守るなか、『R’s』メンバーによる「プレゼント」の合唱を放送。メンバーからの感想も紹介され、番組が終了した。

 普段は中々明かされることのない、舞台裏や制作話が紹介された今回の放送。同番組によって、ティーン層のリアルな反応が明らかになった。

(文=向原康太)

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