『HARE NOVA Vol.07』ライブレポート 「バンドはナマモノ。オーディションがすべてじゃない」

The Rolly

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 幼なじみ&兄弟による4ピースバンド、The Rolly。メンバーのうち2人が20歳、残り2人が19歳、結成からもまだ2年に満たない若いバンドだが、それでいながら古典ロックのツボを押さえたかのような骨太なソングライティングと堂々たるステージ上の佇まいが印象的。歌声そのものは野太いのに高音まで綺麗に伸びていく織裳陵平のボーカルも、ミディアム主体の楽曲群に見事にマッチしている。高速化/複雑化が止まらない今の日本のロックシーンにおいて、彼らのようなバンドが台頭することがあったらおもしろいことになるのでは?

■ゲストウォッチャーコメント
原田公一「結成から間もないということもあって、バンドとしての一体感がまだ物足りなかった。でも、ドラムとベースは兄弟だし、これから鉄壁のリズム隊になるかもしれませんね。場数を踏んでいけば、いいバンドになっていく予感がします」
杉本陽里子「ステージに上がってきた瞬間にすごく華と色気があって、まだ19歳と20歳と聞いてとても驚きました。バンドの骨組は完成されていると思うので、あとはもっとギター2本のアンサンブルや音色などを探求していってほしいですね」

真田嶺

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 函館出身、22才の男性シンガーソングライター。学生時代には留学先のスウェーデンでも音楽活動をしていたという。ソロ活動と並行してバンドでも活動しているとのことだが、今回のソロでのパフォーマンスは途中自身で手元のサンプラーなども駆使しながらのプロフェッショナル的で洗練されたもの。楽曲はどれも非常にメロディアスで完成度が高く、即戦力的なオーラを放っていた。声、メロディ、歌詞とすべての耳当たりが良いのが長所である一方、初見のオーディエンスに訴えかける個性という点では何かプラスアルファが必要だとも感じさせられた。

■ゲストウォッチャーコメント
日置淳「声のトップ(高音)の部分がすごく気持ちいいので、自分の声のキーにより合った曲というのがわかってくると、もっと曲の魅力が伝わりやすくなるんじゃないかなって思いました」
杉本陽里子「非常にメジャー感がある、包み込むような声の持ち主で、最初から引き込まれました。ただ、ちょっとスタンダードすぎるというか、引っかかりが少ない気もするので、もっと思い切って自分の持ち味を出してみたらいいと思います」

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