セカオワ、三代目JSBがカラオケチャートも席巻 ドラゲナイ現象&カラオケEDM旋風を読む

 年頭に今年の「セカオワ現象」を華麗に予測した自分も、さすがにこの「ドラゲナイ現象」までは予測できませんでした。できるわけないって。そもそもこの曲、リリースされた昨年10月の時点では、レコーディングのためにアメリカに渡って、アヴィーチーなどの作品にも関わっている超売れっ子プロデューサー、ニッキー・ロメロにサウンド・プロデュースを手がけてもらった、その本格的EDMサウンドが話題となっていた曲。ちなみに今週のアルバムチャート1位の三代目J Soul Brothersの昨年のシングル「R.Y.U.S.E.I.」もEDM系のサウンドですが、こちらもカラオケチャートでは「Dragon Night」「レット・イット・ゴー~ありのままで~(日本語歌)」に続いて3位につけていて、虎視眈々と1位を狙っています。昔はカラオケといえば歌い上げる系のバラードが人気を集めていましたが、今やカラオケの場で求められるのはノリ。でもって、そこにずっぽりとハマったのが「Dragon Night」や「R.Y.U.S.E.I.」のEDMサウンドということなのでしょう。フェスで踊り、カラオケボックスで踊り、いつの間にか日本はクラブに行かない人々による“踊ってばかりの国”になったのです。

■宇野維正
音楽・映画ジャーナリスト。音楽誌、映画誌、サッカー誌などの編集を経て独立。現在、「MUSICA」「クイック・ジャパン」「装苑」「GLOW」「BRUTUS」「ワールドサッカーダイジェスト」「ナタリー」など、各種メディアで執筆中。Twitter

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