家入レオ、バースデーライブで見せた“特別な笑顔” 観客と向き合い続ける独自の表現スタンスとは

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 「想い、届いてますか?」と語りかけ、歌われたのは現在ヒット中の「Silly」。痛みと孤独、そしてそれでも捨てられない希望を、ミディアムテンポのバラードで切実に歌い上げる家入の姿にオーディエンスは魅入っていく。そして一転「Bless you」では激しいロックナンバーで叫び、「東京!そんなもんじゃないでしょ!?もっとくるでしょ!?」と煽り披露された「勇気のしるし」「希望の地球」は小さな家入の体が大きく見えるほどに力強く、会場はヒートアップしていく。第一部のラストナンバーはデビュー曲「サブリナ」。初公開となるエレキギターを弾きながらの熱唱に、会場からは一際大きな歓声が起きた。

 第二部は家入の秘蔵写真を見ながら、自身のキャリアを振り返るトークセッションから始まった。未公開のジャケ写やライブ写真とともに、時に観客に語りかけるように明るくエピソードを語る家入。そしてバースデーケーキの登場とともにサプライズで観客全員がサイリウムを光らせバースデーソングを合唱するといった演出も行われ、驚く家入はこの日一番の笑顔を見せた。

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 そしてアカペラでの「きよしこの夜」からライブはアコースティックテイストに。ワンピース姿で大人っぽくしっとりと「キミだけ」「a boy」、そして新曲が披露された。この新曲で「信じることを恐れずに進みたい」と歌い切った家入。20歳になった彼女の決意表明のようにも感じられる一曲のあと「これからもまっすぐ音楽を届けていく。大変なこともあるかもしれないけれど、その芯だけは変わらない」という言葉を届けてくれた。そしてこの日のラストナンバーは「Message」。会場中の観客が手を上げ、笑顔だ。“まっすぐに”観客に想いを届ける家入と、それを受け取りエネルギーで家入に返す観客という、なんとも幸福な相互作用がそこにはあった。

 終演後、観客を見送ったのはなんと家入本人。彼女のこれまでの感謝の思い、そしてこれからもファンと一緒に歩いていこうとする気持ちが、溢れんばかりに伝わったライブだった。

(取材・文=岡野里衣子/写真=田中聖太郎)

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