亀田誠治とゴスペラーズ、「ハモリ」の効果を解説 亀田「ハーモニーは音楽を彩る最強のテクニック」

曲の背景を描く「ウーアーコーラス」

 3つ目は、亀田が「J-POPの定番で、日本人が一番聴いている」という「ウーアーコーラス」を解説。「ウーアーコーラス」とは、「Uh~」「Ah~」というフレーズを重ねて使ったもので、ゴスペラーズ・村上てつやは「器楽的な部分がある」、安岡は「物語の背景を描いている」と補足した。

 また、「Uh~」「Ah~」という2つだけを何故多用するのかという理由については、ゴスペラーズ・北山陽一が「どの母音で歌っていても邪魔にならないから」と説明すると、安岡は「『Oh』もあるけど、『Uh~』『Ah~』が使いやすい」、村上は「迷ったら『Uh』にすると良い」と続けた。

 亀田はこれを受けて、サザンオールスターズ「いとしのエリー」が同手法を効果的に使ったものだと紹介し、そのテクニックについて「前半は3度ハモがピッタリくっついてて、後半でウーアーコーラスになる。サザンの曲は特にこれが多くて、J-POPの鉄板になっている」と解説した。

 番組の最後では、安岡が「ハモってるから良いというわけではなくて、その曲を伝えるためにどんなコーラスがあるといいのかということが大事」と語ると、亀田「ハーモニーは音楽をカラフルに彩る最強のテクニックだから、それぞれの言葉や情景に重ねあわせて作ると素敵な音楽になる」と締め、番組は終了した。

 J-POPにおけるコーラス・ハモリの重要性について紹介した今回の放送。次回11月20日の放送では引き続きゴスペラーズをゲスト講師に迎え、「揺れる心のビブラート」を講義する予定だ。

(文=向原康太)

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