嵐・櫻井翔がドリカム代々木ライブに感動 両グループの意外な音楽的接点とは?

 櫻井はほかのライブでの目撃談も多く、音楽的な探究心が強いことが伺える。櫻井の特技である「サクラップ」のルーツは、1996年7月7日に日比谷野外音楽堂で開催された伝説的ヒップホップイベント『さんピンCAMP』であることが知られているほか、2013年にはメンバーとともにNYでジェイ・Zとジャスティン・ティンバーレイクのライブを観覧。ヒップホップやR&B、ソウルなど、ブラック・ミュージック全般を好んでいるようだ。実際、嵐の中ではラップパートの多くを担当し、スウィートな歌声の大野智とともに、嵐の楽曲にソウルフルなテイストを付与している。

 今回のDREAMS COME TRUEのライブもまた、根底にソウル~R&Bの要素を持つグルーヴィーかつきらびやかな演奏と、吉田美和のエネルギー溢れる歌声を軸に展開。映像を駆使した華やかな演出、前出のサプライズも加わり、最新型のエンターテイメントとして練り上げられたステージングは、ファンはもちろん音楽業界での評価も高い。先日、グループ結成15周年を記念するハワイ公演を成功させた櫻井にとっても、刺激のある内容だったのではないだろうか。

 今年でデビュー25周年を迎え、3年9ヶ月ぶりとなるアルバム『ATTACK25』がロングセールスを続けるDREAMS COME TRUEと、結成15周年を迎え、10月22日には最新アルバム『THE DIGITALIAN』をリリースする嵐。今なおシーンの中心で活躍する両グループの接点に目を向けると、日本のポップミュージック最前線の輪郭が浮かび上がり、新たな視点で彼らの音楽を楽しめるかもしれない。

(文=松下博夫)

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