May J.は『アナ雪』を経てどう進化? オリジナル新作で見せたボーカリストとしての本領とは

「May J.が表現力を増した背景には、『Summer Ballad Covers』(2013年6月リリース)『Heartful Song Covers』(2014年3月リリース)という、2作のカバーアルバムで他アーティストの楽曲を歌ったことと、『SECRET DIARY』(2012年1月リリース)で全曲を自身で作詞したことが大きいと思います。これらを経験したことにより、物語を吸収する力・歌詞に対する読解力が格段に上がり、元よりスキルの高いMay J.の歌声に、また新たな武器が加わりました」

 そして、激動の2014年を乗り越えてリリースされた『Imperfection』では、どのような変化があったのだろうか。同氏はこう分析する。

「アルバムタイトルである『Imperfection』(意味:不完全)は一見するとネガティブなものに見えますが、そうではない。真面目で努力家な彼女が、自身の至らない部分を受け入れたうえで『まだ不完全だ』と思い、ストイックに自分を高めたという前向きな意味に取れますし、それがサウンドにも表れています。今作は彼女の出自であるR&B、ソウルの要素や、前作の打ち込み路線から一転し、ストリングスやバンドサウンドを多用した、生音重視のポピュラーなサウンドに変わっています。より多くの人が注目するようになったが故に、May J.もまた大衆に向けて広く音楽を届ける手法を選んだとも取れる、聴き疲れないラグジュアリーな音楽です」

 2015年1月18日に自身初となる東京・日本武道館での単独公演も控えているMay J.。今作で心ない声を払拭することはできるのだろうか。

(文=編集部)

■リリース情報
『Imperfection』
発売:10月8日
価格:CD+Blu-ray ¥5,940(tax in)
   CD+DVD ¥4,320(tax in)
   CDのみ ¥3,240(tax in)

1. 光のありか
2. 本当の恋
3. 心の鍵
4. Sunshine Baby!
5. Clap!
6. HAPPY DAY
7. 誓いのキス
8. Lovin' you
9. Mama found…
10. 未来へ
11. つかのまの虹でも

- Bonus Tracks -

12. Let It Go [劇中歌/英語歌] :ディズニー映画「アナと雪の女王」主題歌
13. 本当の恋 [Orchestra ver.]

本当の恋
・MV
Sunshine Baby!
つかのまの虹でも
Lovin' you
誓いのキス
Let It Go(劇中歌/英語歌)

・ツアー映像
May J. Tour 2014 ~Message for Tomorrow~ ツアー映像(収録時間。時間)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる