『HARENOVA Vol.03』ライブレポート 「音楽シーンの今日と明日、表と裏を一晩で見渡せる」

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 会社設立40周年を迎えるソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)が、4月から7月にかけて展開するライブオーディションシリーズ『HARENOVA』(ハレノヴァ)。その第3回目『HARENOVA Vol.03』が6月18日、渋谷clubasiaで開催された。SMAは奥田民生や氣志團、YUKI、木村カエラ、西野カナ等、100組以上のミュージシャン、俳優、タレント、芸人、文化人などが在籍するマネジメントオフィス。この『HARENOVA』は、合計4回の各回から選ばれたアーティストが8月に行われる渋谷TSUTAYA O-EASTのファイナルステージに出演し、そこで選出されたアーティストが9月に行われるSMA主催の日比谷野外音楽堂にオープニングアクトとして出演できるというものだ。
HARENOVA オフィシャルHP:https://sma40th.com/harenova/

 リアルサウンドでは前回に続き、イベントにゲストウォッチャーとしても参加した音楽ジャーナリストの宇野維正氏によるライブレポートを掲載する。「HARENOVA」の趣旨についてはこちら。(編集部)

・出演アーティスト
スライディングが普通の歩き方
ORIE
被写体X
NeruQooNelu
BOYS END SWING GIRL
オワリカラ(ゲストアクト)

・ゲストウォッチャー
原田公一(ソニー・ミュージックアーティスツ)
豊島直己(ビクターエンタテインメント)
川崎みるく(ソニー・ミュージックレーベルズ/キューンミュージック制作部)
小倉昭彦(ソニー・ミュージックアーティスツ)
宇野維正(音楽ジャーナリスト)

スライディングが普通の歩き方

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 最初のアクトは、2010年に結成された自称「B級ヒップホップ集団」、スライディングが普通の歩き方。いわゆる生音ヒップホップバンドで、2MCにギター、ベース、ドラム、さらにシンセ、サンプラー、サックス、コーラスの総勢9人の大所帯。トバしまくるMC2人と、黙々とグルーブを生み出していくバンドの面々、さらにはステージ上では炊飯器を抱えて謎の動きをしているメンバーもいたりするのだが、そんなカオスも含めて、雑然とした佇まいがこのバンドの持ち味。サックスをフィーチャーしたファンキーでオーガニックなサウンドは、ヒップホップの範疇におさまらないこのバンドだけのオリジナリティを誇っていた。

■ゲストウォッチャーコメント
原田公一「ヒップホップをやっているからには、もっとお客さんを巻き込んでいくような、攻撃的な姿勢を見せてほしかった。ステージで照れくさそうにやっているのが気になりましたね」
小倉昭彦「特に1曲目の『Panic Panic』はジェットコースターみたいな曲調でスリリングで面白かったです。ただ、パフォーマンスはもっとガツンとやってほしいな(笑)」

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