社会現象『アナ雪』勢に続くファレル……GW後のチャートは新作ランクインが減少?

 時代の中心として名声を欲しいままにしたあと、最初のソロで若干踏み外し、しばらくは沈黙していたファレル・ウィリアムス。しかし8年ぶりの話題作『ガール』は2週連続で上位にランクイン、評価も軒並み最高である。流行を押さえつつ、自分に何が期待されているのかを熟知しながら、あくまで自己ブレンドのスパイスは忘れない音楽性。温故知新からのさらなる進化を目指す彼のアンテナは、一度でもチャートを席巻したヒットメイカー全員のお手本となるべきものだろう。2位のMay J.と3位のファレル。接点なんか何もなさそうな二人だが、この並びからそんなことを考えた。

 それにしても、初登場のなんと少ない週であることか。5位のポール・マッカートニーは昨年10月発売だから、突然のチャート復活は来日効果だろう。女性声優ユニット、プチミレディのファーストだけが初登場6位で、それ以外はすべて4月以前に発売されたアルバムだ。GWでさんざん遊んだあと、すぐに金は使わないはず一一。そんな単純な話かもしれないが、やっぱりチャートにフレッシュなネタは欲しいもの。もっともっと新作、話題作、カモン!

■石井恵梨子
1977年石川県生まれ。投稿をきっかけに、97年より音楽雑誌に執筆活動を開始。パンク/ラウドロックを好む傍ら、ヒットチャート観察も趣味。現在「音楽と人」「SPA!」などに寄稿。

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