シクラメン、7!!、渡 watary(from風味堂)…この春に聴きたい、珠玉の卒業ソング特集

渡 watary

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渡 watary

 最後は、「ナキムシのうた」や「愛してる」など、数多くのヒット曲を持つ、ピアノトリオ風味堂。そのピアノボーカルである渡 和久のソロプロジェクト“渡 watary”の「涙」が、SPICY CHOCOLATEの「ずっと feat. HAN-KUN & TEE」で話題を集めた、NTTドコモのテレビCMに起用され、現在オンエアされている。この楽曲は2011年6月にリリースされた2ndアルバム『a diary』の収録曲であり、渡が大切な人と出会った頃のエピソードを思い出して描いた、心温まるラブソングだ。CMでは友達と楽しく過ごしていた放課後や、仲間と一生懸命に打ち込んだ部活という学生生活の記憶が映像として表現され、それが、「誰かへ向けた大切な思い」という、渡の詞世界と絶妙にリンクしている。CMでは90秒のものしかオンエアされていないため、フルバージョンで聴いてみたいと思っていた人も多いのではないだろうか。その渡 和久の風味堂は今年、メジャーデビュー10周年。4年8ヶ月ぶりのアルバムをひっさげた『風味堂5 ~人生はイスとりゲームだ!~』を開催している。

LTE「それぞれの旅立ち」篇 90秒

 卒業ソングの代表としては、松任谷由実の「卒業写真」や、海援隊の「贈る言葉」などが挙げられるが、これらの楽曲は卒業というテーマだけではなく、世代を超えて、聴き継がれている。その理由は、誰もがいつになっても大切に持っている記憶に寄り添うことができる楽曲だからではないだろうか。今回の3曲の歌詞にも、それと同じような傾向があり、卒業ソングとして注目を集める楽曲は、長い時に渡って、支持される名曲になる要素を持っていると言えそうだ。
(文=編集部)

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