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Spotifyをアップル、グーグルが追撃 過熱する「聴き放題サービス」は日本に波及するか

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 スウェーデン発の音楽聴き放題サービス「Spotify」が日本でのサービス開始を間近に控えている。まだ正確なローンチ日はアナウンスされていないが、今年9月にデスクトップ用アプリが日本語に対応、11月にはiOS用アプリにも対応を完了しておりハード面での準備は仕上がったといっていい。iTunesのビジネスモデルをも脅かすサービスと言われるSpotify、果たして日本でも普及していくのだろうか?
 
 Spotifyは現在13カ国でサービスを展開し、2400万人以上のアクティブユーザーを抱える世界最大の音楽ストリーミング配信サービス。ユーザーは広告付きの無料プランと月額4.99ドルの無制限プラン、月額9.99ドルでスマートフォンからも楽しめるプレミアムプランの3つからサービスを選択できる。先行するiTunesと異なるのは楽曲がクラウド上に保存されている点。ユーザーはインターネット経由でクラウド上の楽曲をストリーミングで楽しむことができる(プレミアムプランではダウンロードすることも可能)。なお、楽曲数は2000万曲以上にのぼるという。

 欧米では2008年のサービス開始直後から爆発的に普及したSpotify。しかし日本における展望は決して明るいものとは言えない。ある業界関係者はこう話す。「日本ではCDの販売が『再販売価格維持制度』と『特約店制度』という2つの制度によって競争から守られている。音楽配信を推進することは利益率の高いCDの売上を奪うことになるため、これまでレコード会社は楽曲提供に二の足を踏んできた」。その代わりとして日本では、着うた、着うたフルといった独自のサービスが普及。他の音楽配信サービスに比べ高い利益率を誇った同サービスだが、スマートフォンの普及によりシェアがここ数年減少傾向にある。新たな収益源としてSpotifyのようなサービスに期待を寄せるも、着うた等に比べて収益性の低い定額制音楽ストリーミングサービスへの楽曲供給に躊躇しているのというのが現状だ。

 上記の事態はiTunesにおいても起きていたこと。先進国の中で唯一サービスが失敗している国と言われている日本。iTunesの場合はレコード会社との関係に加え、TSUTAYAやGEOのような世界に類を見ない「CDレンタルショップ」の存在も普及の足かせとなった。新作を非常に安価で借りることができる日本では、敢えて音楽配信で1曲ないし1アルバムによりお金をかけ購入するメリットが薄い。その点では「定額で音楽聴き放題」を売りにするSpotifyはiTunesよりは可能性がまだあるかも知れないが、いずれにせよ「音楽配信」にお金を払う行為がそこまで定着していないことに変わりはなく、その土壌をイチから作っていくのには時間がかかるものと思われる。

     
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