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嵐を音楽面で引っ張る大野智の歌唱力 ミュージシャンも太鼓判を押すテクニックとは?

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嵐メンバーの中でも、特に歌唱力に対する評価が高い大野智。

 今や国民的アイドルにまで成長した。バラエティからドラマ、あるいは司会業まで嵐のメンバーの姿をテレビで観ない日はなくなった。そんな各方面で活躍している彼らだが、忘れてはいけないのはミュージシャンとしての実力だ。嵐のミュージシャンとしての評価は高く、これまでのジャニーズアイドルの中でも随一と推すファンも多い。今回は嵐の音楽を牽引するキーパーソン、リーダーである大野智について考察する。

 先日「歌が上手いジャニーズタレントは?」というアンケート調査でKinKi Kidsの堂本剛やSMAPの木村拓哉をおさえて堂々の一位を獲得した大野智。彼の歌唱力に対してはジャニーズファンのみならず、音楽評論家やミュージシャンの間でも評価が高い。生歌の美しさに加えビブラートやファルセット、シャウトといった技法を巧みにこなすソウルフルなボーカルについてライムスターの宇多丸氏は「嵐の音楽テイストであるソウルポップやジャズ、ファンクテイストを支えているのは大野君のボーカルと櫻井くんのラップ」であると分析している(櫻井翔のラップについては「嵐の本音はサクラップにあり!? 実はディープな“歌手の仕事”を読み解く」参照)。その実力は初期の作品から垣間見ることができ、例えば10年前にリリースされたアルバム『How's it going?』に収録された「ONLY LOVE」などはその典型。フェイクや声の抜き方、ブレスの仕方、そして歌い終わりの処理方法までミュージシャン・大野智の実力がこれでもかと詰まった一曲だ。

 先述の宇多丸氏によると嵐の音楽性は「さまざまな音楽にチャレンジしてその方向性を模索するなか、大野智のボーカルを存分に活かせるようなものへと落ち着いた」という。デビュー作の『A・RA・SHI』(1999年)から『a day in our life』(2002年)までは序章期で、SMAPら先輩が作ってきたJディスコのようなキャッチーなサウンドが目立つ時期。この頃の楽曲ではまだグループとしてのアイデンティティが定まっておらず「とにかくなんでもやってみよう」−今聴くとそんな印象を受ける。第二期は『ARASHIC』収録の「cool & soul」(2006年)まで、ハードロックテイストを全面に打ち出していた頃。櫻井翔が自分自身でラップを作りはじめたのがこの時期で、 アイドルがリリックを手がけるという画期的な「発明」がよくフィーチャーされるが、嵐というグループ自体についても音楽的な個性を獲得してきた時期にあたる。そして彼らが自分たちの魅力、アイデンティティを確立し音楽性を高めていったのが『ARASHIC』以降。初期に参照していたSMAPからはコンテンポラリー・ブラックテイストやアーバンな雰囲気を踏襲し、リリースされる楽曲はファンキーなものやソウルフルなものになった。言わずもがな、大野のボーカルテクニックが活きるサウンドだ。最近の楽曲、例えば先日リリースされたアルバム『LOVE』(2013年)はメンバー全員が30代になってからはじめての作品で、よりアダルティな色気のある大人の作品に仕上がっている。なかでも大野のソロ曲となっている「hit the floor」は特出した出来で、ファンならずとも是非おさえておきたい一曲だ。嵐のことをこれまで単なるアイドルグループと思っていた人も、「hit the floor」を聴けばその認識は一変するだろう。

     
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