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横山健は困難をどう乗り越えたか? ドキュメンタリー映画「横山健-疾風勁草編-」 公開中

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「横山健-疾風勁草編-」は当初、11月16日から1週間限定で公開される予定だったが、反響が大きかったため、11月29日まで上映が延長されることになった。

 「2011年のAIR JAMを演ったことで、Ken Bandを必死こいてやってたこの7、8年を全部台無しにしちゃったのかなって。解っていた怖いことが、ついに起きてしまったというか」

 ソロミュージシャンで、一昨年復活を果たした伝説のパンクバンドHi-STANDARDのギタリスト、横山健主演の映画「横山健-疾風勁草編-」の冒頭は、こんなショッキングなシーンで始まる。この映画は、単なるミュージシャンのロードムービーではない。悩み苦しみ、迷い、それでも力強く生きようとする、一人の人間の生々しいドキュメントだ。

 本作のタイトルである「疾風勁草(しっぷうけいそう)」とは、「強い風の中折れずにいる強い草、また強い風が吹いて初めて強い草であることがわかる」という意味を持つ。横山健というロックミュージシャンもまた何度も何度も強い風に吹かれてきたことを、このドキュメントの中で彼自身が回想し、淡々と語っていく。父親との別離、ギターと出逢い、手に入れたHi-STANDARDという金ピカのロックバンドの成功、そしてそのバンドを失い、自主レーベルであるPIZZA OF DEATHを背負いながらのソロミュージシャンとしての再出発。困難や自分の弱さとぶつかるたび、それでも「強く思えば、その通りになる」と自分を信じ、ただひたむきに行動し続けてきた彼の姿を、この作品は描き出していく。

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映画では、震災と正面から向き合うシーンも。

 そして、横山が自らの立ち位置と役割を決定的に定めたのは、2011年の東日本大震災だった。震災以降、彼は復興支援や脱原発を強く呼びかけ、音楽を通じ活動していることも広く知られている。彼の信念は「きっかけを作る人でありたい」というものであり、岩手、宮城、福島を廻るフリーツアー、そして東北でのAIR JAM2012開催までの一つ一つの活動を通して、それは実行に移されていく。ただし横山は、奇跡といわれた2011年のHi-STANDARDの復活に対しても、冒頭のセリフのようにただ一人違和感を抱え、自分とせめぎ合っていた。彼はもちろん今も昔もパンクキッズ達のカリスマだが、決して盲目的な信者を作り出す存在でもない。「俺じゃなくて、自分を信じてほしい」と語る彼にとって、この作品そのものもまた、観た者に「きっかけ」を与えるための一つの問題提起なのだろう。

     
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