「日本の音楽の“方程式”を超えたい」チェコ・ノー・リパブリックが目指す、世界標準のポップ

――プロデューサーとして、アイゴン(會田茂一)さん、いしわたり淳治さん、片寄明人さんなどが参加しています。彼らと仕事した感想は?

武井:かなり勉強になりました。みなさんそれぞれ持ち味が違いますけれど、全員共通しているのは耳がいいこと、ジャッジが早いことなどです。音楽のジャッジって、すごくきれいに録れていたらOKというわけでもなく、感覚でしかないと思うんです。そういう「変でもキラッとしていればいい」というようなことへのジャッジが早いです。俺らはけっこう悩んじゃって「どうなんだ、これ?」「俺は好きだけど…」となるので、「今のいいよ」とすぐ言ってもらえると…尻尾振って喜んじゃいます(笑)。

――それぞれ、どういうタイプでした?

武井:片寄さんは、バンドを活き活きさせるのが一番うまいです。参加型というか6人目のメンバーという感じです。一緒にいた時間も一番長いので、リラックスできるし、アレンジの面でも冒険できて楽しかったです。アイゴンさんは、一緒にやった曲自体が以前に出ている曲だったので、前の録音で足りなかった部分を探して足す、という感じで、技術的なアドバイスをもらいました。

――いしわたりさんはどうでしたか?

武井:いしわたりさんは唯一、新曲をやってもらった方です。この曲は最初、好き嫌いが割れていた曲だったので、いしわたりさんの意見を入れて壊すところから始めました。いしわたりさんは歌詞のプロフェッショナルで、歌詞のOKが出なくて3ヶ月くらいやり取りしました。メロディに関してもキーを上げるなど、Jロックの中で埋もれる危険性を取っ払ってくれました。

Czecho No Republic「ネバーランド」

――片寄さんとはだいぶ違うアプローチなんですね。

砂川:初対面の時に「好きな芸能人誰?」みたいな質問を受けて、「役者として小雪さんが好きです」って答えたら、「じゃあ小雪さんにチェコ・ノー・リパブリック好きになってもらうにはどうしたらいいと思う? キミら方法考えたことある?」って訊かれて。

――圧迫面接(笑)。

砂川:「テレビとかラジオで流れるようにならないと…」って言ったら「ああ、他人任せだ?」みたいな(笑)。本当に泣きそうになりました。そういう観点でもプロフェッショナルな方だと思います。僕たちには縁のなかった視点を見せてもらえたので勉強になりました。

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