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「歌詞がエグい」と話題のRADWIMPS新曲は、バンドにとって新しい境地

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柴那典
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 RADWIMPSが10月16日に発売するシングル『五月の蝿 / ラストバージン』。ネット上では早くも、「『五月の蝿』の歌詞がヤバイ」と話題になっている。

 同曲は16日より24時間限定で先行試聴が行われ、ファンが歌詞を聞き取ってアップしたことで注目を浴びた。その内容を見ると、「僕は君を許さないよ 何があっても許さないよ」という歌詞から始まり、君が通り魔に刺されていたとしても、僕はそのはらわたで縄跳びをする……という主旨の、衝撃的なフレーズが続く。ネット上では「エグい歌詞だな」「どうしたんだ!?」「メロディはいいんだけど……」など戸惑いの声が広がっている。

 一方、熱心なファンは「悲惨な歌詞だけど嫌いじゃない」「今までの歌詞でも“病み”は感じていたから、そんなに驚かなかった」と冷静に受け止めているようだ。同曲は彼らの活動の中で、どういう意味を持っているのか。RADWIMPSの動向に詳しい音楽ライター・柴那典氏に話を聞いた。

「デビュー当時のRADWIMPSは、“君と僕”というパーソナルな世界でのピュアで真っ直ぐな愛情を歌い上げた楽曲が多かった。しかし、2008年のシングル『オーダーメイド』や、翌年のアルバム『アルトコロニーの定理』以降、歌詞の世界観が大きく変わってきています。一言で言えば、社会や世界を対象に、その理不尽さを射抜くような、研ぎ澄まされた表現を持った歌が増えてきました。例を挙げると、1つ前のアルバム『絶体絶命』に収録された『狭心症』。同曲は『世界の悲しみがすべて見えてしまったら 僕は到底生きていけはしないから』と、針と糸で瞼を縫って目を塞いでしまうという世界観の曲で、まさに『五月の蝿』の表現に繋がる部分があります」

 『絶体絶命』がリリースされたのは、東日本大震災の前々日である2011年3月9日のこと。また、2011年1月時点では『RADWIMPS 絶体延命ツアー』の開催を発表していた。偶然とは言え、バンドの表現と震災がシンボリックに重なってしまったことになる。

「全ての楽曲の作詞・作曲を担当するボーカル・野田洋次郎くんは、表現者として非常に繊細で、かつ思慮深い人。震災という未曾有の事態を目の前にした当時は、何らかのアクションを起こしてコミットせざるを得ない、という心境だったはずです。また、2012年のシングル『シュプレヒコール』の歌詞には『いよいよ三次世界戦争だ』というフレーズもあり、震災後の社会状況――震災だけでなく、シリアやエジプトなど各地で暴動が起こり、不透明な社会情勢を踏まえて書かれた曲であると推測できます」

 柴氏によると、RADWIMPSの熱心なファンであれば、表現者としての野田の状態も理解している上、楽曲の変化にも触れてきているため、『五月の蝿』に対してことさらに拒絶反応を起こしている様子はないという。

     
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