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「私はビジュアル系の走り」美輪明宏がNHK特番で波瀾万丈の半生を語る

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 NHK総合にて8月21日夜、『真夏の夜の美輪明宏スペシャル』が放送された。昨年末のNHK紅白歌合戦で美輪が披露した「ヨイトマケの唄」が、インターネット上で大反響を呼び、特に若年層から支持を集めていることを受けて、特番が組まれた形だ。

 番組には、美輪と同時代を生きてきた黒柳徹子に加え、女優の宮沢りえ、アナウンサーの有働由美子らが出演。美輪の波乱万丈な人生に迫るとともに、今、美輪の言葉が求められている理由について語った。

 「ヨイトマケの唄」は、美輪自らが作詞作曲した1966年のヒット曲。美輪が幼少時に一緒に育った友人の、亡き母を回顧する歌である。発表後間もなく、差別用語として扱われる「土方」や「ヨイトマケ」という言葉が含まれている点などから、同曲は日本民間放送連盟により放送禁止歌に指定されていた。だが、2000年頃から桑田佳祐や槇原敬之らがカバーするなどしたことから、徐々に再評価の機運が高まっていた。

 美輪は「ヨイトマケの唄」を作ろうと思ったきっかけについて、小学校低学年時代の同級生とその母親とのエピソードを披露。「父兄会で一人遅れてきたお母さまで、一番出来の悪い子のお母さんだったんですね。(中略)お母様が働いていたのはヨイトマケっていって地ならしの仕事だったのね。おみ足が不自由だからよろけるんですよ。『足踏んだ』『邪魔なんだよ』『迷惑だからやめちまえ』とみんなに言われて、『すいませんすいません』って謝っているんだけど、わが子が見てると思ったら胸張って、大丈夫、心配すんなよって顔するんです」と、貧しい親子の絆から着想を得たことを語った。

 また美輪は、若い頃の自分を「ビジュアル系の走り」としつつも「化け物扱いされて石を投げられた」などと、苦難に満ちた青春であったことも告白。同時代を生きてきた黒柳の半生と、自らの半生を比較・検証したコーナーの後は、黒柳の頬が最近下がってきたことに対し「黒柳徹子といえど地球の引力にはかなわないんだ」と指摘、長年にわたって培われた"気のおけない仲"を匂わせた。

 昨年の紅白以来、若年層に美輪の言葉が求められたことについては、黒柳徹子が「東日本大震災があったことも大きいのではないでしょうか。(心が)切羽詰まっていますからね。また、美輪さんは普段こういう(華やかな)格好をしていらっしゃるから、ああいう歌をお歌いになるとギャップが大きいから、みんなショックを受けるじゃない」と分析した。

 今回の特番を受けてTwitter上では「美輪明宏すげぇ、こんなにすげぇと思わなかった」「美輪さん、被爆もされてるんですね、知らなかった」「美輪明宏の歌を聞くと、歌の上手い下手で議論するのがバカバカしくなってくるなぁ」と、美輪の壮絶な人生への驚きや賛辞の声が目立った。

 「ヨイトマケの唄」と美輪明宏への再評価の動きは、今後もしばらくは続きそうだ。
(文・編集部)

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