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前田敦子を呼んでも実現は未知数? AKB48北海道進出に「3つの壁」

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 AKB48グループが7月31日、メンバー総勢141人で北海道に初上陸し、札幌ドームでのコンサートを成功させた。今夏の全国ドームツアーでは唯一、元エースの前田敦子もゲスト出演し、約三万人の観客が熱狂に包まれた。前田の"帰還"は北海道版のAKBである「SPR48」を発足のための布石と見るファンが多く、AKB総支配人・戸賀崎智信も「いつか、札幌に専用劇場とSPR48を作りたいと思います」と発足に向けて前向きな発言をした。

 アイドル専門ライターであり『AKB48最強考察』(晋遊舎)の共同著者でもある岡島紳士氏は、「AKB系グループの強みは、専用劇場があること。メディアに頼らず、ライブの現場から徐々にグループが成長していくことで、地元の高校野球を地域のみんなで応援するようなコミュニティを形成していきます。いずれは全国にAKBの姉妹グループを発足させ"JPN48"のような感じで、日本全国を巻き込んだアイドルグループの運営を想定しているのかもしれませんね。サッカーで言えばJ リーグのようなものかと」と語る。地元に密着したローカルアイドルは、2003年あたりから注目が集まり、PerfumeやNegiccoなど、全国展開していったアイドルもいる。日本一のアイドルグループとも言われるAKB系グループが北海道進出を切願するのも当然かもしれない。

 だが、AKBの元エースとして抜群の知名度を誇る前田をステージに上げたとしても、AKBの北海道進出にはいくつかの壁がある。

その1:AKB劇場の設立に反対する地元民の声もある。ネットでは、秋元康の地方活性化のビジネスモデルは、結果として道内の資金を秋元康の懐に入れることになるのでは、という見方も目につく。上田文雄札幌市長は「札響くらぶ」(札幌交響楽団のオーディエンスを増やす市民活動団体)会長も務めているほど、地元発の文化に愛着を抱いているため、AKB劇場の設立には反対するのではないか、という意見も見られる。

その2:地元にはすでに「Teamくれれっ娘!」や「フルーティー(ハート)」、「ほいっぷ★Girls」などのローカルアイドルグループがいくつもあり、地元民からの人気もある。

その3:地元メディアがどの程度バックアップするかが未知数である。北海道には『水曜どうでしょう?』に代表されるように、質の高いローカル番組が多数存在している。一方、北海道経済の慢性的な不況により番組制作費が低下していることと、人気の高いローカルタレントが多いことから、新たにAKB出演番組が企画される可能性は高くない。

 昨今の時流では、AKBのローカルユニットは順調に地方に定着しているように見えるが、ローカルアイドル市場がすでに形成されている北海道で、SPR48ははたして成功することができるだろうか。

(文=マツタヒロノリ)

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